日本の新年を彩るおせち料理と、上品な甘さが魅力の和菓子「栗きんとん」。
どちらも「栗きんとん」と呼ばれますが、その見た目や味わいには大きな違いがあります。
本記事では、おせちに欠かせない栗きんとんと和菓子の栗きんとんの違いに焦点を当て、それぞれの特徴や楽しみ方を詳しくご紹介します。
伝統の背景や調理法の違いを知ることで、2つの栗きんとんをより味わい深く楽しむヒントをお届けします。
おせちの栗きんとんも和菓子の栗きんとんも大好き!
栗きんとん!おせちと和菓子の違いと楽しみ方
おせちと和菓子の栗きんとんとは?
おせち料理と和菓子に使われる「栗きんとん」は、見た目や味が異なるだけでなく、その背景や意味合いも大きく違っています。
それぞれが日本の文化においてどのように位置づけられているのかを知ることで、新年や伝統の意義をさらに楽しむことができます。
おせちの栗きんとん
おせち料理に含まれる「栗きんとん」は、新年を迎える際の縁起物としての意味が強く、金色に輝く見た目が財運や豊かさを象徴しています。
この栗きんとんは、甘く煮た栗とさつまいものペーストで作られ、独特のとろりとした食感が特徴です。
新年に縁起物として家族みんなで楽しむため、見た目の華やかさや甘味が重視されます。
和菓子の栗きんとん
一方、和菓子としての「栗きんとん」は、秋の風物詩であり、主に中部地方で親しまれています。
こちらはシンプルに栗と砂糖だけで作られ、栗の風味を活かした上品な甘さが特徴です。
形状は丸く成形されることが多く、栗そのものの風味を楽しむことができ、秋の季節感を大切にした和菓子として親しまれています。
栗きんとんの象徴的な意味と縁起
おせち料理に含まれる「栗きんとん」は、日本の新年における縁起物として特別な意味を持っています。
栗きんとんの黄金色が象徴するのは「金運」や「繁栄」です。その色合いがまるで「金塊」を思わせることから、新しい年に豊かさや繁栄がもたらされることを願っておせち料理に取り入れられるようになりました。
「きんとん(”金団”)」は、もともと「金の団子」という意味があり、財宝や富の象徴とされています。
これにより、栗きんとんを食べることが、金運や繁栄を願う意味合いを持つようになりました。
また、栗自体も長寿や繁栄の象徴とされることから、健康や幸福も込められた縁起の良い一品として位置付けられています。
このように、栗きんとんは新年の幸福や繁栄を願うシンボルとして、日本の伝統的な祝い膳であるおせち料理に欠かせない一品となっています。
栗きんとんは縁起物だということを改めて勉強になったよ!
それぞれの栗きんとんを楽しむシーンと食べ方の違い
おせち料理の栗きんとん
おせちの栗きんとんは、主にお正月の食卓で家族とともに味わうために作られます。
この栗きんとんは、さつまいもや栗の甘露煮を使用していて、ややペースト状で甘く仕上げられています。
その黄金色が新年の繁栄を願う象徴として意味を持つため、特に正月に縁起物として楽しむことが一般的です。
少量でもお祝いの意味が込められているため、一口ずつゆっくり味わいながら、家族との会話を楽しむ場面でぴったりです。
和菓子の栗きんとん
一方、和菓子の栗きんとんは、主に秋から冬にかけての季節の和菓子として親しまれます。
この栗きんとんは、栗そのものを練り込んで作られ、さつまいもは使われません。
ほろほろとした質感と、栗の風味を存分に楽しめるよう、シンプルな味わいが特徴です。
お茶と合わせることで、栗の甘さが引き立つため、抹茶や煎茶などと一緒に和菓子として楽しむのが定番です。
これは静かな時間にゆっくりと味わうため、茶道の席やおやつの時間に向いています。
おせちの栗きんとんの楽しみ方
家族が集まる正月の食卓で食べ、豊かさや幸せを願いながら味わいます。
おせち料理の中に黄色い栗きんとんが入っているだけで、華やかになりますね。
和菓子の栗きんとんの楽しみ方
お茶とともに季節感を感じながら、栗本来の風味を楽しむことができます。
栗きんとんに合うお茶には、いくつかの選択肢がありますが、特に日本茶と中国茶がオススメです。
煎茶
日本の煎茶は、栗きんとんの甘さと相性が良く、緑茶特有のさっぱりとした味わいが、甘さを引き立ててくれます。香ばしい香りがあり、栗の風味ともよく合います。
ほうじ茶
焙煎された香ばしい風味のほうじ茶は、栗きんとんの甘さを和らげ、リラックスした雰囲気を提供します。温かいほうじ茶は、特に寒い季節にぴったりです。
ウーロン茶
中国茶の中でも、ウーロン茶は栗きんとんと良いバランスを保つことができます。
ほのかな香ばしさが甘さを引き立て、食後の口直しにも適しています。
自宅で作れる!2種類の栗きんとんの簡単レシピ
おせち風栗きんとん
この栗きんとんは、甘い黄金色で、縁起物としてお正月に楽しむものです。
さつまいもの甘さと栗の風味が楽しめる、なめらかなペースト状の一品です。
材料
・さつまいも(中サイズ)1本
・栗の甘露煮 10個程度
・砂糖 50g(甘さはお好みで調整)
・みりん・塩 少々
作り方
①さつまいもを皮をむき、適当な大きさにカットして水にさらします。
②柔らかくなるまで蒸すか、茹でた後、水分をしっかりと切り、裏ごしします。
③鍋に裏ごししたさつまいも、砂糖、みりんを加え、滑らかになるまで練り混ぜます。
④好みの甘さになったら、最後に栗の甘露煮を加え、さっくりと混ぜて完成です。
和菓子風栗きんとん
和菓子屋さんで秋冬の味として人気の栗きんとんは、さつまいもを使わず、栗そのものを活かしたシンプルな一品。
栗のほろほろとした質感が楽しめます。
材料
・栗(生または蒸し栗)200g
・砂糖 40g(栗の甘さによって調整)
作り方
①栗は蒸し器で柔らかく蒸し、皮をむいてほぐします。
②鍋にほぐした栗と砂糖を加え、弱火で練りながら滑らかにしていきます。
③砂糖が全体に馴染んだら火を止め、冷ましてから手で軽く形を整えます。
④お茶とともにゆっくりと味わうのが、和菓子の栗きんとんの醍醐味です。
栗きんとんレシピ、試してみてね!
まとめ:2種類の栗きんとんで迎える新年の楽しみ方
新年を迎える際、2種類の栗きんとんを楽しむことで、新年の祝福と豊かさをより一層感じられるでしょう。
おせち料理の栗きんとんは、金運や豊作を象徴し、特別な一皿としての存在感を持ちます。
黄金色に輝く見た目と甘さが食卓に彩りを添え、新しい一年の「豊かさ」や「繁栄」を願う心が込められています。
一方で、和菓子の栗きんとんは、素材の味を活かしたシンプルな美味しさが特徴です。
おせち料理とは違い、より素朴で、日常のお茶菓子としても楽しむことができ、栗の香りやほろほろとした食感が和やかな時間を作ります。
こちらも、冬の季節感を味わううえでぴったりの一品です。
それぞれの栗きんとんには独自の魅力があり、違う場面で活用することで、新年の祝い方に奥行きを持たせられます。
家族や友人との集まりの際には、ぜひ2種類の栗きんとんを楽しんでみてください。
この記事を読んだあなたは、栗きんとんが食べたくなったでしょうね!私も食べたくなったよ!!
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